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歯磨き粉のお話

皆さんが毎日使用している歯磨き粉。今主流になっているものは、チューブに入った半練りのペースト状のタイプが多いですが、その昔は歯磨き「粉」といわれるように、粉だったんですよ。

今回は、そんな「歯磨き粉」についてお話したいと思います。

歯磨き粉の種類

現在、様々な種類が販売されている歯磨き粉ですが、「どれを買ったらいいのかわからない。」という質問をされることがあります。

大きく種類を分類すると、

  • 虫歯予防を目的にしたフッ素入り
  • 歯周病予防の抗炎症作用のあるもの
  • 知覚過敏を改善するもの
  • 殺菌効果があり歯垢ができるのを抑制するもの
  • タバコのヤニを除去するもの
  • ホワイトニング効果のあるもの など
いろいろあります。

いっそのこと、「全部に効果があるものを発売してほしい!」と思われる方もいると思いますが、それぞれの成分が干渉し合うものもあって、全てに効果のあるものは難しいのです。


歯磨き粉を上手に使い分けよう!

全てにおいて効果的な歯磨き粉は作れないので、症状によって使い分けることをオススメします。

虫歯のリスクが高い方には、虫歯予防の効果を高めるフッ素配合のもの

フッ素の入った歯磨き粉を使うと、フッ素の入っていない歯磨き粉を使用するよりも、26%虫歯の発生を抑制できたという報告もあります。

キラリと輝く歯にしたいなら、エナメル配合のもの

歯の表面のエナメル質と同じ成分を配合した歯磨き粉もあります。

ハイドロキシアパタイトの細かい粒子がエナメル質の細かい傷を埋めてくれ、成分であるリン酸カルシウムがエナメル質の再石灰化を助け 、つるつるの歯に育てるといわれています。キラリと輝く歯は、このエナメル質が決め手です。

歯の汚れが気になるなら、ホワイトニング効果のある研磨剤入りのもの

研磨剤が入っていて、歯の汚れを落としたり、歯を白くしてくれる、ホワイトニング効果のあるものなどもあります。

研磨剤で磨くと、歯が削れるという都市伝説を聞きますが、歯の表面層であるエナメル質は、「モース硬度」という鉱物の硬さを表す尺度で、7です。ダイヤモンドが10、ガラスが5なので、歯磨きくらいでは簡単には削れません

さらに40年ほど前、研磨剤入りの歯磨き粉で歯のエナメル層が削れるのか実際に実験した人がいます。歯磨き粉をつけた歯ブラシで、一年間を想定した10,000ストロークの実験で、摩耗したのはわずか0.4μm(1000分の4ミリ)。100年磨いても40μmで、エナメル層は500μm~2000μmくらいありますので、1割も削れないわけです。

実際、削れることには間違いありませんので、その都市伝説は間違っていませんが、歯に与える影響は、ほとんどありませんので、気にせず磨いてください。

歯周病の方には、抗消炎作用のもの

歯周病の方には、抗消炎作用のあるものや、歯周病菌を殺菌して予防効果のあるものを使用しましょう。

以上のように、様々な商品や効能がありますので、症状によってt使い分けましょう。


歯科医院なら、あなたに合った商品を見つけられます

とはいえ、歯茎が腫れて痛くなるなどの症状があったら、さすがに歯医者さんで診てもらってください。歯科医院には、その症状によって効果や使用方法の違う、さまざまな歯磨き粉やオーラルケア商品が用意されており、問診や検査を行い、あなたの症状に合った適切な商品を紹介し、効果的な使い方も指導してくれます。

歯科医院で販売している商品(歯科医院専売商品)は、市販品とは違います。歯科医師に使い方の指導を受けないと購入できないものや、症状に特化したもの、その方の生活環境に合わせて、選ぶことができます。もちろん効果は、市販品よりあります。

もし歯科医院専売商品に興味をもたれましたら、掛かりつけの歯医者さんに相談してみましょう。


2016年7月20日放送